コラム

障害者就労支援施設のお仕事とは?

障害者就労支援施設のお仕事とは?

障害者就労支援事業とは、一言でいうと「障害者の方々に就労の環境を提供するお仕事」です。  

 

1.どんなお仕事?

障害者就労支援事業の事業所のタイプとしては就労継続支援A型・B型事業所、就労移行支援事業所というものがあり、A型・B型事業所では主に支援事業所内での作業支援、就労支援事業所では一般就職などに向けた利用者様へのサポート等を行います。

 

全タイプ共通の業務としては利用者様の安定した事業所への通所や社会復帰、就労機会の提供を目的としており、利用者様の体調管理やお給料管理、国からの助成金管理、請求業務などが常に求められる業務としてはあります。 利用者様を安定して通所させたり、就職させたりする事で会社が利益を得るシステムになっておりますので、お仕事をさせているからと言ってできていない時に厳しく指導を促すというよりは、どうすればその利用者様が行いやすい仕事内容や環境にできるかといった工夫が必要とされます。

 

その全てを変える事のできる方法の一つが「利用者様との密なコミュニケーション」になってきます。

毎日、「来てくれてありがとう」「働いてくれてありがとう」「困ったことや心配な事はないか」などのなにげないヒアリングが利用者様の安定した通所や就職につながる事は少なくありません。 基本的にはそれぞれタイプ別に事業所が分かれている事が多く、一つの法人が2,3タイプの就労支援事業を展開している事が多いです。  

 

2.身に付くスキルにはどんな物があるの?

この仕事をしていて意外と身に付く能力の一つが営業能力かもしれません。

事業所において何種類かのお仕事を確保していたとしても、新しく入所された利用者様ができない、合わないお仕事であるといったケースがあります。

 

その場合、新しいお仕事確保の為に企業にお電話などして施設の紹介をし、仕事を獲得しなくてはなりません。 しかも実際にお仕事に取り組むのは障害をお持ちの利用者様ですので、利用者様が作業可能なお仕事に絞って探す必要があります。 基本的には企業が求めている事よりも少し下の範囲を提示しなければいけないため、当事業所でお仕事を請け負う事になった場合、企業にとってどんなメリットがあるかを伝える事自体が勉強になります。

 

利用者様の中には、「この仕事はできないが、別の仕事に関しては一般の方よりも優れている」という能力をお持ちの方もいらっしゃいますので、新しい仕事を獲得する事で利用者様の新たな一面を発見する事もできます。  

 

3.どういった経験が必要になってくるか

こういった福祉業界に限った事かも知れませんが、色々なお仕事を経験され、色々な立場の方々の痛みを理解された方の方が利用者様の目線で物事を捉えたり考えたりすることが出来るかもしれません。

 

特にこのようなスキルはあった方が、というようなものはありませんが、人生経験は豊富な方が利用者様の力になれるかもしれません。

あとは管理的な事でいうとやはり役所様への請求業務など、数字に強くないと理解しにくい内容の業務が多々出て来ますので、営業経験なども活かせる可能性が高いです。

 

4.こんな人が求められる?

基本的には優しく、弱い立場の方に理解がある方ではないでしょうか。

障害への理解はあるとベストですが、昨今の傷害の種類や系統も増えてきてどこからが障害なのか、という線引きも難しくなってきています。

 

優しさに+α何かの職業に特化した能力や専門知識があると、利用者様に教えやすいので二重丸かと思います。