放射線診断医のお仕事とは?また放射線診断医の目指し方は?
放射線診断医のお仕事とは?
内科、外科など、医師にいろいろ専門があることは、なんとなくご存知だと思います。
その中で、あまり目立たない放射線診断医の仕事について、解説したいと思います。
放射線診断医とは
医師の国家試験に合格すれば、医師と呼ばれるようになりますが、その仕事は多種多様です。
手塚治虫の「ブラックジャック」のような医師ばかりならよいのですが、実際は個人の能力には限りがあり、専門分化が進んでいます。
その専門の質を担保し、患者さんにわかりやすく信頼される医療を提供できるように、専門には19の基本領域が決められています。
その1つが放射線科です。 放射線科にはさらに、2つのサブスペシャルティ(専門領域)があり、その1つが放射線診断です。
放射線診断医になるには
放射線診断医になるには、2年間の初期臨床研修後、3年の専門研修プログラムを受ける必要があります。
そこで放射線科専門医に合格し、さらに2年の研修で、放射線診断医か放射線治療医かのサブスペシャルティの受験資格が与えられます。
ここで合格すれば、晴れて放射線診断医です。
放射線診断医の日常
内科の先生は病気の時に病院で出会ったことがあるでしょうし、外科の先生は手術をしてそうです。
耳鼻科、整形外科、泌尿器科、産婦人科、皮膚科、眼科、精神科、小児科なども、なんとなく扱う病気で分かれていそうです。
その点、放射線科は、麻酔科、病理などとともに仕事内容を想像しにくい科だと思います。
放射線科診断医のところには、患者さんが直接訪ねてくるのではなく、患者さんの主治医が仕事を依頼してみます。
ですから、患者さんよりも他科の主治医とコミュニケーションをとることが多いです。
例えば、腹痛の患者さんが内科にかかり、主治医が画像診断必要と判断するとします。
すると、放射線科に画像の撮影と読影の依頼が来ます。
その依頼に合わせて画像をプランし、できた画像を診断して、異常はないか、何が病気なのか、などを読み解きます。
他、IVR といった、チューブなどを患者さんの血管や血管外に入れて、診断・治療することも行います。
こちらは手術に似ており、交通事故で動脈が破れているところを、チューブから動脈を詰めて、止血したりします。
放射線診断医の特徴
先にも書いた通り、放射線診断医の仕事は主に他科から依頼されます。
他科の先生と一緒に診断を進め、患者さんの悩みの原因を解明でき、治療できた時にはやりがいを感じます。
いつも怖そうな外科の先生から、わざわざ「診断のおかげで助かった」、「ありがとう」と言ってもらえるのも、うれしいものです。
また、(あまりクイズのように考えてはいけないのですが、)長年、病院に来ているのに解明できなかった患者さんの苦しみの原因を、自分が初めて解き明かした時(解き明かすきっかけを作れた時)も大変うれしいです。 もちろん、うまくいかず、「ああすればよかったのでは」と後で悩むことも多いです。画像診断は結論の正誤をつけやすいのも特徴ですが、それが故に、うまくいった時の達成感も大きいです。